Podea-01のレーザーカット加工の基本


 レーザー加工機Podea-01を勝手に紹介シリーズ第2弾。前回の「レーザー加工機Podea-01買いました!」の写真紹介編に続いて、今回はレーザーカット手順の基本。

image

1.カット用データの仕様

 Podea-01でレーザーカット加工するためには、最初にカット用のデータを用意する必要がある。データはベクター形式のPDFとかAI、SVGとかのファイルだ。彫刻するときはビットマップデータ(BMPやPNGとか)でいいけど、カットするならベクター形式がデータが必要。まとめるとこんな感じ(彫刻はしないので、よく知らないが)。

  • カット用データ形式――.PS/.PLT/.DXF/.NCD
  • 彫刻用データ形式――.JPG/.JPEG/.PNG/.BMPファイル
  • カット/彫刻の療養用データ形式――.AI/.PDF/.EPS/..SVG

データを作成するのに必要なソフトウェアは何でもいい。IllsutratorとかCoredDrawを使うのが一般的。こいつらだと、Podeaのデバイスドライバ宇やソフトウェアをインストールすると、自動的にプラグインもインストールされるので便利だ。

 とのことだが、実は手元のWindows PCだとプラグインは自動でも手動でもインストールできなかった。手元のIllustrator CS2入りのPCでセットアップしてみたが、プラグラインはインストールされなかった(仕様ではできるはずなのだが、面倒なので原因を追及していない)。CorelDrawにも対応とのことだが、持ってるのは「CorelDraw Essentials X5」だったのでインストールできなかった。なぜなら「CorelDraw Essentialsエディションではプラグインはサポートされていない」からだ。プラグインが有効だと、ドローツールで描画して、そのまますぐにPodeaに送れるのだが、なくてもどうってことない。いったん.AIとか.PDFで保存して、それをPodeaツールの「開く」メニューから開いて加工すればいいだけだ。少し手間が増えるが、それだけだ。ちなみに、Essentialsエディションには、キーボードのカスタマイズ機能もない。ドローソフトじゃ、Spaceキーを押してドラッグって当たり前だと思うが、CorelDrawはできない(Windows上がりのドローソフトはこんなんばっかり。花子とかPowerPointとかも)。キーボード割り当てをカスタマイズしたら近い操作にできるみたいだけど、Essentials版ではカスタマイズ機能がないのでできない。ダメダメですな。

 つうわけで、手元ではIllustratorとか、Microsoft Expression 4で作ってから、Podeaツールで開いて加工処理している。ひょっとしたPowerPointでもいいかもしれない。結局のところ、ツールは何でもいい。最終的には、「RGBモードで、太さ0.25pt以下の赤い線」がカット対象になるので、こんなデータを含むファイルさえ作れれば何でもいい。こういうファイルを用意して、ファイル名の最後が「~_line」となるようにして保存する。例えば「cutdata_line.ai」みたいな感じ。ファイル名の最後が「_line」じゃないとカットしてくれないので注意。

 次の画面はExpression Designで編集しているところ。このソフト、今やタダですよ、タダ。Illustratorに一番(キーボードでの)操作性が近いWindows向けのドローソフトとして(ちゃんとSpaceキーでドラッグできるのだ)便利に使ってます。最初は有料だったけど、そのうち無料になった。ちゃんと購入したユーザーとしてはちと悲しい。。。ちなみに、下の方の図もExpression Design 4で作ってます、慣れてるもんで。

image

 データが作成できたら、~_line.ai や ~line.pdf などとして保存する。

2.Podeaツールにデータファイル読み込ませる

 データファイルが用意できたら、次はPodeaツールを起動して、ファイルを読み込ませる。データファイルが正しく読み込めると、次のようにカットデータが表示されるはずだ。

image

 カット前に大事なのが、レーザー出力の調整だ。カットする材料(紙)の厚さに応じて最適なレーザー出力を設定しないといけない。最初からいくつか設定が入っているが(上の「用紙/素材選択」)、たぶん自分の用途には全然合わないだろうから、自分の使う材料に合わせて調整しないといけない。これが一番時間がかかるが、割と楽しい作業だ。

 レーザーパワーを調整するには、上の「出力設定」ボタンをクリックする。すると次のような画面が出てくる。

image

 左半分が彫刻データ用のパワー調整、右側がカットデータ用のパワー調整だ。とりあえず右側を設定してみる。

  • レーザーパワー――レーザーの出力をいくらにするかを設定する。カット速度はなるべく速くした方がカット面がきれいになるみたいなので、ここは100%だ。出力を抑えるとレーザーが長持ちしそうな気がするが、それはきっと気のせいだ、たぶん。自分は、いつも100%にして、切断速度の方で調整することにした。
  • 切断速度――カット中のヘッドの移動速度を設定する。薄い紙なら速く、厚い紙なら遅くする。0.8~15mm/secまで設定できる。はっきり言って、遅い。レーザーパワーが2Wぐらいしかないからまぁこんなもんだろうか。
  • 移動速度――カット中じゃない時のヘッド移動速度。ある場所をカットして、次の場所へヘッドを移動(から送り)する場合の移動速度。最大値の20mm/secのままでいいでしょ。

 レーザーパワーとカット速度をいくらにするかは、もう試行錯誤しかない。そのうちちゃんとまとめるけど、今のところ、こんな感じで使ってる。

  • コピー用紙――厚さ0.1mm程度の紙。出力100%で13~15mm/secぐらい
  • 薄めの画用紙――厚さ0.15mm程度の紙。出力100%で8~10mm/secぐらい
  • 中くらいの画用紙――厚さ0.2mm程度の紙。出力100%で5~8mm/secぐらい
  • 厚めの画用紙――厚さ0.25mm程度の紙。出力100%で5mm/sec以下
  • 折れ線――ペーパークラフトの山折り/谷折り用に薄くカットラインを入れる場合(下まで切らず、表面だけ切る場合)。出力50%で15mm/secぐらい
  • シールのプレカット――シール台紙の台紙を残して、表面のシールだけをカットする場合。出力100%で15mm/secぐらい

 設定ができたら、「保存」ボタンで次回のカットのために保存しておこう。

3.電源をオンにしてヘッドの高さと位置を合わせる

 準備ができたら、上の電源ボタンを長押ししてPodea-01の電源をオンにする。すると、ヘッドが自動的にホームポジションへ移動する。その後、材料の紙などを台の上に置き、さらにヘッド位置の高さ調節ツール(以前の記事参照)を使って、ヘッドの高さを合わせる。ちゃんと高さを調整しないと、レーザーのフォーカスが合わず、きれいにカットできない。

DSC00500

 高さ調整ができたら、次はヘッドの位置調整を行う。Podeaツールの「位置調整」のボタンを押すとヘッドの位置(カットの開始位置)を調整できるので、カットの開始位置を合わせる。とはいうものの、実は位置合わせは容易ではない。Podea-01には、カットの開始位置をガイドしてくれるような機能(原点出し機能)は何もない。なので、カット場所を目分量で適当に合わせるしかない。最初に電源をオンにしたとき、ホーム位置へ移動後に数秒だけレーザー光が照射されるので、そこが原点だと分かるが、すぐに消えてしまう。また、ふたを開けているとレーザー光は一切照射されないので、カットしたい原点と紙の位置を合わせるのは困難だ。ペーパークラフトでよくある、プリンタで印刷した紙を入れてカットしようとしても、原点が合わせられないので、かなり難しい。これはかなり致命的な本機の欠点だ。

 せめて、ふたが開いているときにガイド用の弱いレーザー光でも照射してくれる機能があれば、位置合わせが簡単に行えるようになるのに残念である。材料の特定の位置から彫刻やカットをはじめたい場合は、最初は弱いレーザー光で何度かトライして場所を見極め、すこしずつ調整し、最後に本番用のパワーに上げて加工する、という方法をとるしかないと思われる。ちなみに、上の写真でヘッドが止まっている位置がほぼホームポジションである。何度か加工すると、下のMDF版に焼け焦げた後が残っているので、それを目安にして原点を判定してもいいだろう。シビアな原点出しが必要なら、それ用の治具を作ってもいいだろう。

 ところで、上の写真では、紙を押さえるためにアルミや真鍮の棒を置いている。ふつうはやっちゃだめよ。やるなら自己責任でお願い。こういうことする場合は、ぜったいレーザーヘッドの下に来ないような場所におくこと。

4.準備ができたら加工開始!

 以上で準備は完了である。あとはふたを閉めて、加工開始ボタンを押すとカット作業が始まる。

DSC00518

 カット中の様子は、前面の窓から覗けるようになっている。カット中は後ろの排気口から煙が出てくるが、かなりくさいので、可能なら排煙用のパイプを付けて、屋外へ排気しよう。

 カット結果はこんな感じだ。

DSC00522

 拡大するとこんな感じ。切り口の拡大・詳細はそのうちまたアップする。

DSC00527

 裏側はこんな感じ。切り口の周りに煙が回り込んで、ヤニ色になっているし、ヤニ臭くなってる。ちょっと浮かしてやればマシになるんだけどね。その技もいずれ公開。

DSC00528

 ちなみに、カット後の台はこんな感じ。しっかりレーザーで焼かれている。

DSC00529

 ボロボロですな。ちなみにMDF板はそのへんのホームセンターとかで売ってるので、簡単に交換できる。実はこの写真のMDF板は、すでにオリジナルの2.5mm厚のじゃなくて、12mm厚のを買ってきて入れ替えてある。サイズは25cm×36cmだ。分厚い方が平面性が確保できるかと思ったんだが、9mm厚ぐらいでもよかったかもね。

 以上、基本的な使い方でした。原点出しがもっと容易になれば非常に便利になるんだけど、そこがちょっと残念ですな。まぁその分、いろいろ工夫はできそうだが。。。。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

2 コメント

  1. ぽんつよ より:

    初めまして。Podea購入の際にこちらのサイトを参考にさせていただきました。
    念願叶ってPodeaユーザーとなったのですが、Expression designで描いた絵を刻印できないというトラブルが起こっています。
    ユーザーサポートに連絡するのが先決なのでしょうが、Expressionをお使いのようなので同じような経験があれば教えていただけないでしょうか。
    絵をかいて黒(0,0,0)で塗りつぶしをしており、問題ないような気がするのですが…

    • huchikoshi より:

      すみません、当方は彫刻は一切やってないので、適切なアドバイスできません。
      元から付いていたサンプルデータは彫刻できましたか? レーザーパワー調節はOKですか? 白い紙は結構パワーいるみたいです。
      データタイプは何にしてますか? 当方ではいつもPDFファイルにしていて、それなら実績があるのですが。彫刻じゃなくて、ベクタデータでも動作しませんか?