Podea-01でアクリル板のカットに挑戦!


 レーザー加工機というと、アクリル板をカット加工して、キラキラな工作物を作りたい! っていうのが普通の要求だろうが、Podea-01はレーザーパワーが小さいのと、使用しているレーザーのタイプ(波長?)がアクリル板加工には不向き、ということで実はアクリル加工はできない、もしくは超苦手だそうである。でもまったく切れない訳ではないそうだ。というのでアクリル板カットに挑戦してみた。なお最初に言っとくと、結果はかなり残念なことに。期待しないように。

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アクリル板をカットするのに必要なパラメーターは?

 アクリル板のカットをやってみたいのはやまやまだが、そもそもどのくらいのパワーでカットできるのかまったく不明。なので、何度かパワーを変えてテストしてみた。どうやらヘッド移動速度を最低限にしても、1回や2回じゃなく、10回も20回も繰り返さないと下(底)までカットできないらしいことが分かった。

 というわけで、とりあえず、回数を変えてカットするようなテストパターンを作成してみた。だがPodea-01のカットツールは、同じ場所に何本も線を引いても、実行時には最適化して1本だけしかカットしないようにしているみたいなので、ちょっとずつずらした(回転させた)パターンにしている。とりあえず、1回から20回まで、順番に数を増やしながらカットさせるパターンを用意した。

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 このパターンを、レーザーパワー 100%、切断速度は最低限の 0.8mm/secにしてカットさせてみる。

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 繰返し加工回数は、このテストでは1回だが、後で実際にアクリル板をカットするときには最大設定可能な値である8回に設定してカットする(8回で足りなければ、さらに何度か繰り返す)。

 テストに使用したアクリル板は、厚さ2mmの黄緑色のアクリルサンデーとかいうやつ(三菱レーヨン製)。蛍光の黄緑色がきれいだ。やっぱりアクリル板といえば、この位の厚さがないとありがたみがないよね。1mmぐらいならもっと簡単にカットできるんだろうけど、そんな薄いのがカットできても、ありがたくもなんともない。そんなんだったら、プラ板とか塩ビシートで十分だ。

 で、カットした結果は次の通り。

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 もうちょっと横から見ると次の通り。なんか上と色が違うように見えるのは、どうやらカメラの自動補正のためらしいので、気にしないで。実物は、この2つの中間くらいの、けっこうきれいな蛍光色なんだけどなぁ。

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 よーく見ると、右の方がカットが深くなっていることが分かるだろうか。16から20あたりでは、だいたい底までカットされている。ただし完全に底までカットできているわけではなく、5mmのうちの真ん中付近は底までカットが到達していない。カット直後の、保護用の紙が付いている状態が次の写真。左の方にある縦4本の焼け跡が、16回から20回の部分を裏側から見た状態に相当する。ホッチキスの跡みたいに、真ん中付近がカットできていないことが分かるだろうか。これは下の台のせいもあるのかもしれない。。。

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 まぁとりあえず、ヘッド移動速度を一番下まで下げて20回ぐらいカットを繰り返せば、厚さ2mmのアクリル板をなんとかカットできるようだ。厚さ1mmのアクリル板ならもっと少ない回数でも大丈夫そうだが。。。

 ただし、これはこの色に限った話だ。他の色、例えば透明なのとか、乳白色のではまったくカットできなかった(レーザー光が下まで素通りした)。スモークグレーのは、もっと回数を増やさないとダメみたいだったし。けっこう材料を選ぶみたい。

星型にカットしてみる

 カットの具合が分かったところで、こんどは図形を切り抜いてみる。サイズ1cmほどの星型をカットしてみた。ヘッド速度は設定できる下限の0.8mm/secで、24回繰り返している。一度のカット作業で最大8回まで繰り返し加工できるので、それを3回繰り返した。つまり、同じ場所を24回カットしていることになる。結果は次の通り。

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 余裕を見て24回も繰り返したのに、なんと下(底)までカットできていない。しょうがないので、上からちょっと叩いて抜き出したのが次の写真。

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 うーむ、ちょっと残念な結果!? なんか期待したのと、ちょっと違うよね。

 カット面がかなり荒れているのは、何度も繰り返しカットさせたからだろう。バフ仕上げとかしないと、いまいち汚いかも。一発でスパッと切れるパワーが欲しい。

 が、それより問題なのは、やはりカット時間だろうか。この1cm程度の星型を切り出すのに、1時間以上かかっている。もうちょっと大きい部品をカットしようと思ったけど、面倒なのでやめた。ヘッド移動速度0.8mm/secで24回繰り返すとなると、実質的な速度は0.0333mm/sec。10cmもカットさせようとすると3000秒、つまり50分以上かかることになる。

Podea-01はアクリルカット用途に向く?向かない?

 で適当に結論をまとめると、

  • アクリルのカットには使えないこともないが、制約/条件が多い。
  • 黄緑色は時間がかかるがカットできた。グレーはなんとかカットできそう。透明、乳白色はまったくカットできず(傷すら付かない)。他の色や他のメーカーのアクリル板は知らん。要テスト。
  • 厚さ1mmくらいなら、ヘッド移動速度を最低限の0.8mm/secにしても、10回以上繰り返す必要あり。2mmぐらいなら20回以上繰り返す必要あり。3mm以上は、うーん、やめた方がいいかも。フォーカスがかなりずれるので(被写界深度が浅いので)、単純に3倍するだけではすまないと思われる。
  • 底までカットせず、切れ目を入れるだけ、という使い方も考える必要があるかも。アクリルカッターでカットする時みたいに、途中までカットさせて、後は力で割る、というカット方法だ。当然、ていねいな後処理(バフ仕上げなど)が必要。
  • 繰り返し回数が多いので、カット面はあんまりきれいにはならない。きれいにしたければ、後処理が必要。

 というわけで、Podea-01はアクリル加工にはあんまり向いていないと思われる。そういう用途には、やっぱり大出力の炭酸ガスレーザーを使ったレーザー加工機を使うべきかと。

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8 コメント

  1. 管理人 より:

    たしかに、「アクリサンデー」という商品名のようです。会社名も「アクリサンデー株式会社」のようだし。失礼しました。
    (直すとコメントが意味不明になってしまうので、とりあえず本文はそのままにしときます。。。

  2. ミンポク より:

    アクリルサンデー、ではなく
    「アクリサンデー」ですよ。

  3. shimadu より:

    shimaduです。

    手持ちのアクリル(8色)で切断の実験をしました。
    切断出来た色は、ブラウン・スカーレット・ビリジャン・クロームグリーンが切断出来ました。
    ブルーは傷一つ付きませんでした。

    下記にて、画像を公開いたします。よろしければご覧ください。
    アクリル切断画像
    (切断回数は数字 切断パワー100% 切断速度 0.8mm/sec)

    Podea-01は標準のまま使用しています。(改造などはしていません。)

    • huchikoshi より:

      管理人です。
      素晴らしい実験結果写真ありがとうございます。これは厚さ2mmのアクリル板(不透明タイプ)のカット結果ですよね?大変参考になります。
      透明なアクリル板しか持ってなくて、いまいちはっきりしなかったんですが、やっぱり、色によってこんなにも違うんですね。黒はかなり実用的に使え、赤、濃緑も頑張れば使えそう、ってところですか。アクリル板はカットできないって聞いてたので、これはうれしい誤算です。大変有用な情報、ありがとうございました。

  4. shimadu より:

    はじめまして、shimaduと申します。

    自分もPodeaを使って、アクリルカットの実験を行っていました。
    アクリル板(キャスト)の黒は切断出来ています。(切断パワー 100% 切断速度 2mm/sec, 繰り返し加工 5~7回位)
    但し、切断面はザラザラします。アクリル板(押出版)の黒は試していません。
    切断時に表面のアクリル保護紙をはがして、裏面ははがさないで行っています。

    黒のアクリル板で結構いろいろなものを作成しました。(LEDライト,仕事で使う道具など)

    彫刻のほう(文字入れ)も出来ています。

    • huchikoshi より:

      こんばんは。管理人です。
      なんとそんな速度と回数でカットできているんですか? ちなみに厚さはいかほど? でも、それはいいことを聞きました。もう少し他のでも試してみたいと思います。

      • shimadu より:

        上記の設定は厚さ2mmです。
        3mmのアクリルも切断出来ました。

        • huchikoshi より:

          2mmでもその速度ですか。それならかなり実用的に使えそうですね。しかも3mmでもカットできるとは。うちのとはパワーが違うのかなぁ? それとも、単に材料の違い? いろいろ試してみようと思います。